いよいよ冬本番になりましたね。京都では雪がちらつく日もあります。この寒さのなか、東日本大震災の被災者の方々に暖房器具や冬物衣料が行き届いているのだろうかという思いがよぎります。日本中の方が、寒さに震える夜を過ごすことがないよう祈っています。
さて、11月の「家族プログラム」の報告をさせていただきます。11月は、「薬物依存~依存の過程」がテーマでした。17名の方がおみえになりました。いつも参加して下さる方、初めてお見えになる方、そして久しぶりにお顔を拝見する方。みなさん、それぞれにいろいろな思いを重ねるなか、当日に会場まで足を運んでくださったことに感謝しています。このように、毎回違う顔ぶれで、新たな「出会い」が家族プログラムでは生まれています。でも、みなさんに共通しているのは「身近な人の薬物問題に困っているけど、どうしたらいいかわからない」ということだと思います。その思いは、時に、怒りの形になって表現されることもあるでしょう。時には、不安や悲しみ、恐さになることもあると思います。そのような感情は、ほっておくと暴走や爆発する時があります。
家族プログラムの後半の時間は、参加者の方に自由にお話いただく時間です。他の参加者の話を聞き、自分のなかで動いた気持ちを自分のペースで言葉にしてみることを通じ、思いがけない発見をすることもあります。また、自分の気持ちを言葉にすることにより、「自分」が明確になることもあります。自分を明確にすることは、薬物依存症者との関係のなかで、自分が「できること」「できないこと」「したいこと」「したくないこと」がわかりやすくなり、薬物依存症者とどのように関わっていくかを選択していく力の1つとなります。家族プログラムが、薬物依存症者のご家族が、自分自身を(再)発見する場でもあるように、参加者のみなさんと「安全、安心」を感じながら、話し合えることを大切にしたいと思っています。
薬物依存症者のご家族のなかには、あまりにいろいろな感情が絡まってしまい、自分の感情をどう扱ったらいいのかわからない方もいらっしゃると思います。家族プログラムの話し合いは、自分のペースで参加することを大事にしています。話せない時に、無理に話す必要はありません。他の参加者の話を「聞くこと」が、絡まった感情を解くヒントになるかもしれません。
「話すのは無理」という方も、ご自分のペースで、安心してご参加ください。また、京都ダルクでは、個人カウンセリングも行っています。個人カウンセリングで、カウンセラーと一緒に、少しずつご自分の感情をほぐしていく作業を行うこともできます。どうぞご利用ください。
家族ケア(地域創造基金)
0 件のコメント:
コメントを投稿