2012年3月31日土曜日
ハーモニーファームにて
ダルク前の公園の桜の蕾が膨らみ始めました。明日から4月。新しい年度の始りです。年月の流れの早さを感じます。
昨年、田んぼの作業でお世話になった、ハーモニーファーム安土の荷物片付けのお手伝いに出掛けました。炎天下での雑草抜き、稲刈り、脱穀、精米、鶏糞撒きなど、お米作りの大変さをみんなで体験させていただいた、思い出の場所です。大変さ、苦労の裏側には、河野さんご夫婦との素晴らしい出逢いがありました。出来た新米をフォーラムで紹介出来た嬉しさもありました。何よりもみんなで一緒にすることの意味を体験させてもらえました。ダルクのプログラムである相互援助に繋がるものでした。少し寂しさを感じながら、荷物整理、片付け、掃除などのお手伝いをしました。同時に、もうすぐ稼働するであろう「女性ハウス」にて、使えるものもいただきました。笑顔で握手をし、京都での再会を胸に抱きながら、ひとまずのお別れをして来ました。貴重な体験を本当にありがとうございました。
別の日には、近隣のダルクと今年も企画されている”ソフトボール交流試合”の練習を行いました。今年一番の日差しの中、青空には飛行機雲がきれいに描かれていました。あたたかいと自然に身体の動きも良く、みんな大きな声が出ていました。4月中の試合に向けて、週一回の練習が続いています。ストレッチ、キャッチボール、ノック、シートバッティングの後、ふた手に分かれて試合で楽しんで、いい汗を流しました。心と身体の健康が止め続けていくためには大事なことです。
笠嶋 敏
2012年3月23日金曜日
家族プログラム2012年1・2月
冬の寒さも緩み始め、花粉の季節になりましたが、みなさま、いかがお過ごしでしょうか? すっかりご無沙汰してしまいましたが、1月と2月の家族プログラムの報告をさせていただきます。1月の家族プログラムは、1月22日に「薬物依存症と家族」をテーマに行い、16人の方がおみえになりました。1月は翌週の29日に、薬物依存症者の家族のワークショップ「DVを知ることからはじめよう」があったので、なかには2週連続でご参加くださった方もいらっしゃいました。2月は、「家族の回復」をテーマに、2月26日に家族プログラムを行い、18人の方が来てくださいました。
家族プログラムは、前半は薬物依存症に関するテーマに沿ってお話させていただいています。主なテーマは「薬物依存症」「薬物依存症からの回復」「薬物依存症と家族」「家族の回復」の4つなので、続けて参加してくださっている方は、何度も同じテーマの話を聞かれることになります。でも、その時々で、「ふに落ちるところ」「ふっとわかるところ」「心に残るところ」は違ってきます。参加者のみなさんが『(薬物依存症を)まったく何が何だかわからない⇒頭で理解する⇒心でわかる』という過程を辿っていらっしゃるなかで、同じテーマの話を聞いても、受け取り方、受け止め方が変わってくるのだと思います。
家族プログラムの後半は、参加者のみなさんに自由に話したいことを話していただく時間です。他の参加者の話を聞くことによって、『自分の現在地』がわかったり、『知恵』や『経験』をもらえます。みんなで、真剣な話を真剣に考え、泣いたり、笑いあったりする時間と空間を共有します。薬物の問題は、話せる場がとても限られているという現状があります。その現状のなかで、薬物依存症者のご家族は、孤立しがちになることも多いと思います。でも、孤立した状態では、薬物依存症者との関係を変える力も、状況を変えていく勇気もなかなかでないと思います。安心できる場で、『同じ立場の方とつながること』が、自分1人だけではできないことを、少しずつやっていく力の源になると思います。そのような場を、ご家族のみなさんと共有していきたいと思っています。
京都DARCでは、カウンセラーがお1人おひとりの状況や状態に合わせ、「これからどうしていくか」を一緒に考える個人カウンセリングを予約制で行っています。グループは、時間が限られているので、参加者お1人ずつの状況などを詳しくお聞きすることが難しいことがあります。よろしければ、個人カウンセリングも併せてご利用ください。家族プログラム、個人カウンセリングのお問い合わせは、京都DARCまでお願いします。
家族ケア(地域創造基金)
家族プログラムは、前半は薬物依存症に関するテーマに沿ってお話させていただいています。主なテーマは「薬物依存症」「薬物依存症からの回復」「薬物依存症と家族」「家族の回復」の4つなので、続けて参加してくださっている方は、何度も同じテーマの話を聞かれることになります。でも、その時々で、「ふに落ちるところ」「ふっとわかるところ」「心に残るところ」は違ってきます。参加者のみなさんが『(薬物依存症を)まったく何が何だかわからない⇒頭で理解する⇒心でわかる』という過程を辿っていらっしゃるなかで、同じテーマの話を聞いても、受け取り方、受け止め方が変わってくるのだと思います。
家族プログラムの後半は、参加者のみなさんに自由に話したいことを話していただく時間です。他の参加者の話を聞くことによって、『自分の現在地』がわかったり、『知恵』や『経験』をもらえます。みんなで、真剣な話を真剣に考え、泣いたり、笑いあったりする時間と空間を共有します。薬物の問題は、話せる場がとても限られているという現状があります。その現状のなかで、薬物依存症者のご家族は、孤立しがちになることも多いと思います。でも、孤立した状態では、薬物依存症者との関係を変える力も、状況を変えていく勇気もなかなかでないと思います。安心できる場で、『同じ立場の方とつながること』が、自分1人だけではできないことを、少しずつやっていく力の源になると思います。そのような場を、ご家族のみなさんと共有していきたいと思っています。
京都DARCでは、カウンセラーがお1人おひとりの状況や状態に合わせ、「これからどうしていくか」を一緒に考える個人カウンセリングを予約制で行っています。グループは、時間が限られているので、参加者お1人ずつの状況などを詳しくお聞きすることが難しいことがあります。よろしければ、個人カウンセリングも併せてご利用ください。家族プログラム、個人カウンセリングのお問い合わせは、京都DARCまでお願いします。
家族ケア(地域創造基金)
2012年3月22日木曜日
京都府薬物乱用防止指導員研修会に参加して
今日は春らしい日差しが注いでいます。こんな日は太陽をいっぱい浴びたいですね。花粉症の方は大変ですが、、、。
3月19日、ルビノ京都堀川にて、「薬物乱用防止活動功績者感謝状贈呈式及び京都府薬物乱用防止指導員研修会」が行われました。京都ダルクからは、施設長の加藤が講演しました。初期介入、啓発の運動と、再発防止活動のコラボは個人的には嬉しい研修会でした。会場は大勢の指導員の方が来られていました。精神科治療薬であるベンゾジアゼピン系と覚せい剤依存症者の初回使用の動機の比較では、前者では、「不安、不眠の軽減」が多く、後者では、「誘われて、好奇心・興味から」が多い結果が出ています。(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 薬物依存研究部診断治療開発研究室長 松本 俊彦氏の資料から)脱法ドラッグの依存と共に、昨今の問題です。加藤の講演でも出て来ましたが。京都ダルクでは、京都府薬務課と共に、「薬物乱用防止戦略加速化プラン」を推進しています。
京都府教育庁学校教育課 西田 勝志氏の講演では「中・高生への薬物乱用防止教育について」のお話しで、ロールプレイなどを行っている日頃の活動を、ユーモアを交えながら、わかりやすく説明されていました。
薬物の問題を府が、地域が、当事者が協働、共有していくことの大切さを改めて、教えていただきました。
笠嶋 敏
2012年3月15日木曜日
~DARS in沖縄~に参加して
3月8日から12日まで沖縄で行われた「第10回薬物依存症者回復支援セミナー」DrugAddictionRecoverySupport in沖縄に参加して来ました。沖縄は昨夏のダルクフォーラム以来でした。青空、白い雲、温かい空気を期待して行きました。那覇空港に着いた時、雨と気温の低さにがっくりしながらも翌日からの天気に期待しました。
9日から始まった研修。龍谷大学の石塚教授の趣意説明からスタートし、近藤 恒夫氏の「ダルクのウィークポイントとその解決」ではダルクを作った当事者としての責任、ダルクのスタッフが、生活保護をかけたりする仕事に忙殺され、本来の利用者と共に歩くという仕事に手が回らなくなったことへの危機感を感じ、新しいビジョンについてのお話しがありました。その後は「沖縄における薬物問題と医療」について長年、沖縄の薬物依存症者に関わって来られた西村 直之先生のユーモアを交えたお話しでした。次は加藤の「司法と福祉のはざまで~シームレスな支援を求めて~」つなぎ目のない支援、地域での理解、情報共有と真の連携についての講話がありました。一日目の終了後、沖縄のなかまと夕食を共にし、NAミーティングに参加しました。新しい出逢い、顔馴染みとの再会は自分たちには、何よりもの分かち合いです。
11日には、国際シンポジウム「沖縄から東アジアへのメッセージ」~処罰から治療へ、そして真の社会参加をめざして~が行われました。フィリピン大学のエスタシオ氏からフィリピンの薬物状況についての基調講演がありました。世界第3位の生産国であるフィリピンでは所持量が多い場合には終身刑が適応されること、初犯者には6ヵ月のリハビリ教育が義務づけられていること。2010年には、8000件の逮捕者、207ヶ所の大麻畑があることなど、フィリピンでの薬物問題の重大さに驚きました。また10000回以上のキャンペーンの実施、APARIとの協力など、治療に向けての取り組みについて、学ばせていただきました。次に、目白大学の原田 隆之教授の「エビデンスに基づいた薬物依存への新しい取り組み~リラプス・プリベンションとハーム・リダクション」についての講演がありました。エビデンスー科学的根拠。リラプス・プリベンションー薬物の再使用を防止するための治療モデル。ハーム・リダクションー薬物使用に伴う害を低減するための公衆衛生的取り組み。など援助職である自分たちには関心のあるお話しでした。これから勉強して行きたいと思いました。
シンポジウムでは「沖縄ダルク19年」を振り返り、施設長三浦氏の司会で、沖縄ダルクを経て、全国に散らばってダルクを開設したなかまたちの、思い出などの笑いあり、感慨深さありのディスカッションは楽しませてもらえました。19年の重みを感じました。
今回、天候には恵まれませんでしたが、沖縄のかたの温かさ、郷土料理、なかまとの一体感を改めて感じることが出来ました。是非、青空と青い海を観にまた、訪れたいと自分に約束しながら、伊丹空港に戻りました。
笠嶋 敏
2012年3月5日月曜日
依存症回復施設職員研修プログラムに参加して
3月に入り、一雨毎に春らしい季節になって来ました。2月29日から3月2日まで、東京の「国立がんセンター国際研究交流会館」にて依存症回復施設職員研修プログラムにスタッフの淀と参加して来ました。雪で新幹線が遅れるというアクシデントに見舞われながらも、会場に遅れることなく着くことが出来ました。全国から、アルコール、薬物依存症の施設で援助者として働くスタッフが50名ほど集まりました。初日から「依存症総論」「依存症に関する社会資源」「関係機関との連携」「援助職のメンタルヘルス」の講義がありました。そのあとは、パネルディスカッションがあり、当事者の立場、専門家の立場、支援者の立場からの意見交換は、自分たちにも共感出来るやりとりでした。
二日目は「処方薬乱用」「重複疾患の対応」の講義があり、依存症本人として、ミーティングが回復の全てのような時代に繋がった自分にとっては、戸惑いながらも、時代の流れを感じ、色んな社会資源と連携していくこと。利用者にとって何が今、必要な支援なのかを、支援計画を一緒に立てながら歩んで行くことの大切さを改めて教えていただいた気がします。そのあとは6グループに分かれて”事例検討会”を行いました。簡単な自己紹介から始まり、場が和む中、提出事例について、それぞれが意見を出し合い、まとめていきます。4時間半程かけて終わったのは19時半。ちょっと疲れがある中、近くにある築地のお寿司屋さんで舌鼓。沖縄のなかま、鳥取、岡山のなかまと分かち合いました。
最終日は事例検討の発表。質疑応答のあと、終了証書をいただきました。移送費、重複障害の問題などいい勉強をさせていただきました。現場にて活かしていけたらと思います。
笠嶋 敏
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