2011年3月10日木曜日
ドラッグと刑罰なき統制―不可視化する犯罪の社会学 [単行本]
結論から言えば、日本のドラッグ問題は深刻である。しかし、その深刻な状況は、法的秩序が関知しない地帯で生じている。
逮捕・拘禁しないままに、彼らの《生》を実在未満の存在として生きるままにしておく地帯が――おそらく相当おびただしく――存在する。ドラッグを使う本人が加害者であり、被害者でもあり、その行為を希望する人間でもある場合、被害者という立場のみを強調することはできない。しかし、ドラッグによって「被害者」となるのは、ドラッグを使う本人だけではない。使用者本人ではないにも関わらず、生きづらさの重圧に巻き込まれる当事者が隠されている。それは犯罪者の「家族」、ドラッグ使用者の「家族」である。そうした人びとの問題を明るみに手繰り寄せていくことが、ドラッグ問題の構造的ひずみを解き明かす鍵となるはずである。
内容(「BOOK」データベースより)
結論から言えば、日本のドラッグ問題は深刻である。しかし、その深刻な状況は、法的秩序が関知しない地帯で生じている。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
本田 宏治
1976年生まれ。2008年立命館大学大学院社会学研究科博士後期課程修了、博士(社会学)。専門社会調査士。龍谷大学矯正・保護研究センター博士研究員を経て、現在、日本学術振興会特別研究員PD。専攻は社会病理学、臨床社会学、犯罪社会学、家族社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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