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2012年8月27日月曜日

依存症診療報酬改定の怪

厚生労働省は、平成22年度の医療診療報酬改定時に重度アルコール依存症入院医療管理加算(1日につき)、摂食障害入院医療管理加算(1日につき)を新設したが、薬物依存症はこの医療報酬改定時に外されました。
なぜ、アルコール依存症や摂食障害の入院医療管理加算が認められ薬物依存症が外されたのか。

重度アルコール依存症入院医療管理加算(1日につき)
1 30日以内 200点
2 31日以上60日以内 100点

平成20年度の診療報酬改定の際に日本アルコール関連問題学会が、提案書「アルコール・薬物依存専門病棟入院医療管理加算(新設)」を提出しましたが,その時には薬物依存症が加算対象に入っているのです。
しかし、その時はアルコール依存症についても加算は新設されませんでした。
ところが、平成22年度の改定では薬物依存症を外して通っているのです。

平成20年当時の要望書は以下のように述べております。

日本アルコール関連問題学会理事長 丸山勝也
社会保険診療報酬改定に関する要望書
Ⅰ. 要望書 「アルコール・薬物依存専門病棟入院医療管理加算(新設)」
要望点数:入院3ヶ月までの間,1日350点
 以下の施設基準を満たすアルコール・薬物専門病棟において,入院後3ヶ月までの間,1日350点を算定する。
1. 当該病棟の病床数のうち,アルコールまたは薬物依存症患者が80%以上を占める。
2. 当該病棟において常勤の医師が2名以上配置され,うち1名は精神保健指定医であること。
3. 15対1以上の看護配置であること。
4. 作業療法士・臨床心理技術者・精神保健福祉士のうち,いずれか2名よりなる常勤スタッフが関与すること。
5. 個々の達成目標を掲げて計画的なリハビリテーション・プログラム(1日6時間以上)に従って運営されるもの
で,毎日診療禄に記載と評価を記入すること。
要望理由:
1. 最近飲酒運転による死亡事故に関する相次ぐ報道がなされているにもかかわらず一向に減らない原因として,それらの多くにアルコール依存症が関係していることがあげられる。
2. アルコール・薬物依存症は,有効かつ適切な治療を行わなければ完治しない難治性疾患である。そのためモデルとなるリハビリテーション・プログラムを治療に取り入れた専門病棟を持つ施設が必要である。
3. アルコールあるいは薬物依存症の専門治療プログラムは,毎日午前・午後とも各種のプログラムで構成され,それを数ヶ月(ほとんどの専門施設で3ヶ月)続ける必要がある。
4. プログラムの中には,集団精神療法的なかかわりと個別のきめ細かな精神療法的関与はいうまでもなく,家族や職場関係者等への治療的アプローチと環境調整が不可欠である。
5. そのため多数のマンパワー(医師1~2名,日勤帯の看護士・看護助手7~10名,その他作業療法士,臨床心理技術者,精神保健福祉士などがほぼ毎日関与)を必要とする。
6. 現在,上記の条件を満たすべく医療活動を行っている病棟では,入院精神療法,集団精神療法,作業療法などの診療報酬しか算定できず,それも重複算定が限定されているため極めて非採算となっている。
7. 飲酒に関連している医療費は約2兆円(総医療費の約7%)と報告されているが,アルコール・薬物依存症の治療がより有効に実施されるようになれば,これら莫大な医療費の節減に寄与できるばかりでなく,飲酒運転による死亡事故の防止にもなり,当該領域の治療モデルが確立できることになる。

2012年8月20日月曜日

近江舞子で湖水浴!!

残暑お見舞い申し上げます。

8月18日(土)びわこダルク・京都ダルク・三重ダルク合同で、琵琶湖の近江舞子にて、バーベキュー&湖水浴を行いました。
いつものように、人数、買い物、備品準備などがあります。何日も前からスタッフが練り、利用者と一緒に、バーベキュー用品の買い物、備品の準備をしました。
当日は天気が心配でしたが、朝から晴れていてホッとしました。ダルクを車5台、総勢27名で9時に出発。土曜日とあって、途中、湖畔道路は混んでいました。少し予定を過ぎ、11時前に現地に着きました。既にびわこダルクのなかまが着いていて、場所取りをしてくれていました。コンロを配置し、火を熾すのが大変です。汗を掻きながらみんなで手分けをして、ようやくバーべキューが始まりました。牛タン、カルビ、ハラミ、ホルモンなどアッという間に平らげました。
その後はそれぞれ、湖水浴を楽しんでいました。なかまのお子さんもさかなを見つけたり、波を楽しんだりしていました。
急に雲行きが怪しくなり、慌てて片付けをしました。みんな慣れていて、手際良く洗い物も済ませ、帰路に就きました。帰り道、ゲリラ豪雨に遭いましたが、ダルクの戻る頃には雨も止み、それぞれのミーティングに出掛けました。お疲れさまでした。



  笠嶋

2012年8月17日金曜日

2012年8月9日木曜日

薬物依存を孤立させない

 毎日新聞京都版の記事より 2012年8月9日(木)
 女性ホーム「ワイオリ」開設へ向けた取り組みが掲載されました。

 この4月から物件を探しておりますがいまだにホームとなる物件の賃貸契約に至りません。どうも、ダルクだと知ると貸したくないといった対応が目立ちます。しかし、私たちはあきらめる訳にはいきません。実際、京都の街にダルクがあろうが無かろうが薬物問題は起きており例外ではないのです。私たちはその問題を解決するために活動しているのです。

私たちの多くは子どもの頃よりなんらかの問題を抱え、解決の糸口も見つけられず薬物使用を始め止めることが出来ませんでした。繰り返す薬物使用の裏にある、生きづらさ、孤独感、依存症という病気。

その病気には薬物依存症、アルコール依存症、ギャンブル依存症、買い物依存症、借金依存症、SEX依存症、ワーカーホリック、などがあります。このような問題は子どもへ悪影響を与え、その子供が問題行動を起こす。依存症は世代間連鎖を繰り返し、問題は複雑になり、大きくなっていきます。この連鎖を断ち切るためには、子育てをする薬物依存者を支え安心して子育てできるような場の創出が必要なのではないでしょうか。

日本社会では薬物犯罪に対して厳しい対応がなされておりますが、それ以上に救いや癒しが人を変えると私は信じています。私自身がそうでした。どうか新しい生き方を身につけようとする薬物依存者に手を差し伸べ欲しいのです。穏やかな笑顔と出会い、変っていく薬物依存者とその子どもたちが一人でも増えることを願っています。皆さまとそのような活動をしていければ幸いです。


どうか、ご支援、ご協力を切にお願する次第です。よろしくお願い申し上げます。
加藤 武士