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2012年3月15日木曜日

~DARS in沖縄~に参加して













3月8日から12日まで沖縄で行われた「第10回薬物依存症者回復支援セミナー」DrugAddictionRecoverySupport in沖縄に参加して来ました。沖縄は昨夏のダルクフォーラム以来でした。青空、白い雲、温かい空気を期待して行きました。那覇空港に着いた時、雨と気温の低さにがっくりしながらも翌日からの天気に期待しました。

9日から始まった研修。龍谷大学の石塚教授の趣意説明からスタートし、近藤 恒夫氏の「ダルクのウィークポイントとその解決」ではダルクを作った当事者としての責任、ダルクのスタッフが、生活保護をかけたりする仕事に忙殺され、本来の利用者と共に歩くという仕事に手が回らなくなったことへの危機感を感じ、新しいビジョンについてのお話しがありました。その後は「沖縄における薬物問題と医療」について長年、沖縄の薬物依存症者に関わって来られた西村 直之先生のユーモアを交えたお話しでした。次は加藤の「司法と福祉のはざまで~シームレスな支援を求めて~」つなぎ目のない支援、地域での理解、情報共有と真の連携についての講話がありました。一日目の終了後、沖縄のなかまと夕食を共にし、NAミーティングに参加しました。新しい出逢い、顔馴染みとの再会は自分たちには、何よりもの分かち合いです。

11日には、国際シンポジウム「沖縄から東アジアへのメッセージ」~処罰から治療へ、そして真の社会参加をめざして~が行われました。フィリピン大学のエスタシオ氏からフィリピンの薬物状況についての基調講演がありました。世界第3位の生産国であるフィリピンでは所持量が多い場合には終身刑が適応されること、初犯者には6ヵ月のリハビリ教育が義務づけられていること。2010年には、8000件の逮捕者、207ヶ所の大麻畑があることなど、フィリピンでの薬物問題の重大さに驚きました。また10000回以上のキャンペーンの実施、APARIとの協力など、治療に向けての取り組みについて、学ばせていただきました。次に、目白大学の原田 隆之教授の「エビデンスに基づいた薬物依存への新しい取り組み~リラプス・プリベンションとハーム・リダクション」についての講演がありました。エビデンスー科学的根拠。リラプス・プリベンションー薬物の再使用を防止するための治療モデル。ハーム・リダクションー薬物使用に伴う害を低減するための公衆衛生的取り組み。など援助職である自分たちには関心のあるお話しでした。これから勉強して行きたいと思いました。

シンポジウムでは「沖縄ダルク19年」を振り返り、施設長三浦氏の司会で、沖縄ダルクを経て、全国に散らばってダルクを開設したなかまたちの、思い出などの笑いあり、感慨深さありのディスカッションは楽しませてもらえました。19年の重みを感じました。

今回、天候には恵まれませんでしたが、沖縄のかたの温かさ、郷土料理、なかまとの一体感を改めて感じることが出来ました。是非、青空と青い海を観にまた、訪れたいと自分に約束しながら、伊丹空港に戻りました。

  笠嶋 敏

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